力の指輪ヌーメノールとイスタリ、ホビットの出現「太陽年第二紀から第三紀まで」をわかりやすく解説

ロードオブザリング

Amazonprimeで独占配信されているドラマシリーズ、ロードオブザリング「力の指輪」は時系列でいうと第二紀のエルフの指輪ができるまでが描かれました。この記事では原作者トールキンの創った世界”力の指輪”の歴史第二紀から第三紀にかけて「ヌーメノール王朝の繁栄と滅亡~ホビットの登場」までをまとめました

この記事でわかる事
力の指輪”ヌーメノールのはじまり”太陽年第二紀
力の指輪”イスタリの出現”太陽年第三紀
力の指輪”ホビット”が出現し冒険が始まる



力の指輪”ヌーメノールのはじまり”太陽年第二紀

これより先がドラマシリーズ「力の指輪」の舞台です。
注)以下の年表は原作に基づいたもので、ドラマの時系列とは異なる部分があります

ヌーメノールの繁栄と滅亡

太陽年第二紀
1年上級王ギル=ガラドによってノルドール族の王国リンドンが建設された
32年長上王マンウェは第一紀で「宝玉戦争」において、エルフと共に戦った人間に褒美としてヌーメノールの地を与え、アマンの地(不死の国)へ近づく事を禁じる
エアレンディルの息子エルロスがヌーメノール最初の王となった
500年頃中つ国にサウロンが再び現れる
750年エルフの国エレギオン国がエルフのノルドール族によって築かる
1200年正体を隠して感じよく装ったサウロンがエレギオン国に潜入しケレブリンボールに接触、うまく信頼を得て、指輪作りの助言をする

1350年ケレブリンボールがエレギオン国の領主になる
1500~
1700年
ケレブリンボールの下の細工師たちはサウロンに命じられ19個の「力の指輪」を制作する。一方サウロンはすべての指輪を支配できる「一つの指輪」を完成させる。

指輪が作られた経緯と指輪のゆくえを知りたい方はこちらの記事をおススメします!

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「ロードオブザリング:力の指輪」シーズン1がAmazonprimeで配信されています。 中つ国における「第二紀」が舞台で、ホビットの冒険やロードオブザリングの時代より3000年くらい昔です。 創世から第四紀に至るまでの時系列年表はこ...

 

サウロンの拠点バラド=ドゥーアを完成させたサウロンとケレブリンボールが戦う

エルフの3つの指輪は隠される
エルロンドがギル=ガラドの副官としてエレギオン国に送られたが
エレギオン国は破壊され、ケレブリンボールは命を落とす。

その後エルロンドは大援軍を得て、サウロン軍は敗北する。

2019年*ヌーメノール13代目の王タル=アタナミア大王はヴァラールに敵対的であり、のちの3110年にはエルフ語の使用とエルフのヌーメノール訪問が禁止された
3119年ヌーメノール王朝最初の王エルロスの子孫、アンドゥーニエ領の領主アマンディルの息子エレンディルの誕生

3209年エレンディルの長男イシルドゥアの誕生、10年後次男アナ―リオンの誕生
3255年ヌーメノールの執政官アル=ファラゾーンは先王タル=パランティアの娘で従兄弟のミーリエルと結婚し、王座を奪う
3261年~アル=ファラゾーンは中つ国に向けて進軍しサウロンを捕らえて捕虜にした

囚人として連れてこられたサウロンだが、言葉巧みにヌーメノール人を操り、アル=ファラゾーンの助言者にまでなる

3310年~
3319年
サウロンにそそのかされて、アル=ファラゾーンは軍事力を蓄え、アマン(不死の国)に攻め込む

長上王マンウェはアルダ(地球)の統治を手放し、創造神エル・イルーヴァダールにゆだねる
創造神エルはヌーメノールの地を民と文明もろとも海に沈める

水没から逃れたエレンディルと息子たちイシルドゥアとアナ―リオンは中つ国に辿り着く
サウロンもまたヌーメノールの没落を逃れてモルドールに帰還

3320年エレンディルの息子たちはゴンドールとアルノールを建国
3429年~サウロンの攻撃を受け、エルフと人間は最後の同盟を組み反撃する

サウロンを滅びの山に追い詰めた「ナルシスの剣の使い手」であるエレンディルとギル=ガラドは、サウロンと相打ちになり、この時ナルシスの剣が折れる

イシルドゥアは折れたナルシスでサウロンに立ち向かい、サウロンの手から「一つの指輪」を切り取ることに成功する
サウロンの実体は消える

共に戦ったエルロンドらは指輪を滅びの山の火中に投げいれ葬る事を勧めたが、イシルドゥアはすでに指輪の持つ魔力に魅入られ捨てる事が出来なかった
イシルドゥアは”一つの指輪”の2人目の保持者となる

【関連記事】ロードオブザリング力の指輪エレンディルとエアレンディル ヌーメノールの歴史

 

ヌーメノールでエルフが嫌われている理由

「力の指輪」ではヌーメノール国ではエルフとの関係が良好ではありません。なぜそうなのか、詳しく説明されてはいなかったように思いました(見落としていたらごめんなさい)

年表を作っていて分かった事に
2019年*ヌーメノール13代目の王タル=アタナミア大王はヴァラールに敵対的であったため、のちの3110年にはエルフ語の使用とエルフのヌーメノール訪問が禁止された
とあります。

ではなぜタル=アタナミア大王はヴァラールに敵対的だったのか?

まず、ヌーメノールには「ヴァラールの禁」という制約があります。
長上王マンウェはヌーメノール人にアマン(至福の国・不死の国)へ行き、不死を得たい、という誘惑から守るために、ヌーメノールの沿岸が見えなくなるほど大海を西に航海するのを禁じていました。

それまでの歴代ヌーメノールの王は老いると世継ぎに王位を譲りましたが、アタナミルは最期まで譲位せず、生に執着して耄碌しても生き続けようと足掻いた最初の王でした。不死を切望していたに違いありません。公然と「ヴァラールの禁」に反発していましたが禁を破ろうとまではしませんでした。

その葛藤がヴァラールとエルフを嫌う原因になったと考えられます。そんな王のよこしまな考えが後世に伝わりエルフとの関係に影響を及ぼしていたのですね。

 



力の指輪”イスタリの出現”太陽年第三紀

いよいよ、白の魔法使いガンダルフ登場!?

「太陽年第三紀」イスタリ(魔法使い)の出現

ホビット族は原作では第三紀の1050年頃から登場しますが、「力の指輪」においてはホビットの3つの種族の1つ移動しながら生活している「ハーフット族」が登場します。
第三紀のホビットに比べると警戒心が強く集団主義。

太陽年第三紀
2年ヌーメノールの水没から逃れる時、イシルドゥアたちは白の木二ムロスの実とパランティールを守って持ち出すことに成功し、ゴンドールの王都ミナス・ティリスに白の木が植えられる

白の木二ムロスとパランティールについての考察についてはこちらの記事をおススメします!詳しく知りたい方は是非読んでくださいね。

https://pinokosmovie.com/seeing-stone-800

「あやめ野の凶事」でイシルドゥアは殺害される

一度は一つの指輪に魅せられてそれを自分のものにしたイシルドゥルだが、時と共にその存在が自分の中で大きなものとなり、もはや自分の意志では制御できないものになったことに気づくと、指輪を賢者達に委ねるべきであったと後悔する。そのため裂け谷でエルロンドの助言を乞うべく、北回りのルートでアルノールへ凱旋しようとした。

しかし一行はあやめ野でオークの残党に襲撃される。
一つの指輪がオークの猛攻を招いていることに気づいたイシルドゥルは、一つの指輪を嵌めて単身脱出しようとしたが、アンドゥインの河中で指輪は彼を裏切って指から抜け落ちる。そのため岸に上がったところをオークに発見されて射殺された。

 

「太陽年第三紀」魔法使いは5人いた!?

太陽年第三紀イスタリ(魔法使い)の出現
1000年頃5人のイスタリ(魔法使い)が中つ国にくる
原作においては「イスタリ」はヴァラールによって選ばれた5人のマイアール(エアに降りたアイヌアでヴァラールよりも力の劣る神格)で、第三紀1000年頃にアマン(不死の国)より中つ国へ派遣される*白のサルマン
*灰色のガンダルフ
*茶のラダガスト
*青の魔法使い(二人)ヴァラールはサウロンの打倒は人間によってなされるべき、とサウロンよりも弱いマイアールが選ばれる役目としては人間に助言を与える事で、いよいよの時にだけ魔法を使ってもよい、とされていた。5人の魔法使いの中でサウロン打倒を果たして帰還したのは灰色(後に白)のガンダルフ一人だった)ドラマでは第二紀の中つ国によそびと(イスタリ、つまり魔法使い)が現れる

この後の2941年に「ホビットの冒険」シリーズで若かりし頃のビルボ・バギンズがドワーフたちの冒険に出るのですが、そこで「茶のラダガスト」という魔法使いが登場します。サルマンやガンダルフのように魔法使い然としていなくて、ちんちくりんな姿で、うさぎたちに引かれて移動しています。

魔法使いは3人いたのか!?と思いきや、実は5人いるという事がわかりました。
他の3人と同じ時期に中つ国に来ましたが、サルマンと共に東に旅に出て、帰ってきたのはサルマンだけ、と書かれています。この頃からすでにサルマンは怪しかったのですね。

ふたりは密命を帯びてヌーメノール人の版図の遥か先、東と南の地域に差し向けられた使者だったにちがいない。

敵地におもむく伝道師のようなものだった。かれらがどんな成果を上げたのかはわからないが、サルマンと同様かれらも失敗したが、ただし明らかにかれとは別の過ちを犯したのではなかろうか。

おそらくは、サウロンの没落の後まで生き残った秘教や『魔法』の開祖となったのだろう。

しかし、それよりも後の「The History of Middle-earth」日本では「中つ国の歴史」と表記されていて、全12巻からなります。
これはシルマリルの物語にも指輪物語にも収録されていない草稿という事です。そこにはこう書かれています。

青のイスタリはモリネフタールローメスターモの名で呼ばれたとある。
彼らは他の三人のイスタリよりはるかに早い時期、第二紀1600年頃に中つ国にやってきて東方へ渡った。

そこで二人は第三紀に至るまでサウロンの同盟軍が西方諸国に向かうことを妨害し続け、最後の同盟および指輪戦争における自由の民の勝利に大きく貢献したとされている。

第三紀の初頭には、一つの指輪を失って東方に隠れ潜んでいたサウロンの居処も捜索していたが、それを見つけることはできなかったという。

モリネフタールとローメスターモって初めて聞いた名前!!!
私は今まで、「力の指輪」で登場した「よそびと」がイスタリ(魔法使い)だとわかった時、きっとガンダルフだと思っていました。

この記述を見ると、「第二紀1600年頃に中つ国にやってきた」と書かれています。ただ、ドラマでは二人ではなく一人でしたが、このイスタリが青の魔法使いのモリネフタールとローメスターモのどちらかではなかろうか?と考える方が時系列的にも合致していますよね。

こうやって新たな知識が増えるのって楽しいですね!
では、続きを行きましょう!

「太陽年第三紀」スメアゴル(ゴラム)の誕生と「白の会議」

太陽年第三紀 ホビットの出現
1050年ホビットがエリアドール(霧ふり山脈と青の山脈の間に広がる土地)に入植する
ホビットの正確な起源は知られていない
1601年ホビット庄へのホビットの植民始まる
1980年~2050年モリアのドワーフはバルログを呼び覚ましてしまいカザド=ドゥームの王ドゥリン6世が殺される

サウロンに仕える邪悪なるしもべ指輪の幽鬼ナズグールがモルドールに戻り、ミナス・イシル(ゴンドールの旧都オスギリアスの東西にある塔)を包囲する

ゴンドール王朝が終わる(王の帰還まで)

2430年頃ホビット・ストゥア族のスメアゴル(ゴラム)の誕生
2463年一つの指輪に魅せられて従兄弟デアゴル(3番目の所持者)を殺して奪い取り4番めの所持者となる

 

2460年サウロンが中つ国に戻る
ドル・グルドゥア(闇の森南西部の端の高地)に拠点を確立し「死人占い師」を装う
2463年サウロンの力に対抗するために「白の会議」が結成される

メンバーは

サルマン
ガンダルフ
ガラドリエル
エルロンド
キールダン(三つの指輪の一つ、火の指輪ナルヤの最初の守護者、)

 

ガラドリエルは議長にガンダルフを選んだが、ガンダルフが辞退したため、サルマンが議長になるがサルマンはこの事を嫉んだ
それで、後にサウロン側に寝返ったと思われる

2501年~エオル(人間)がエオセオド(後のローハン国)の統治者となる

ローハンとゴンドールが同盟を結ぶ

ゴンドールに侵入した東夷(リューンの湖の東に住む人間で サウロンと同盟を結びゴンドールへの攻撃を繰り返す)をローハンの人々が撃退した事でゴンドールは無人の土地をローハンの人々に与える

その後も東夷は執拗にローハンとゴンドールへの攻撃を繰り返す

2759年白の魔法使いサルマンがアイゼンガルドに住み着く
2850年
2851年
ガンダルフは、ドル・グルドゥア(闇の森南西部の端の高地)に潜入し、そこで「死人占い師」の正体がサウロンであり「一つの指輪」を探していることが判明する

ガンダルフはドル・グルドゥアへの攻撃を勧めるが、「一つの指輪」を手に入れようとしていたサルマンはサウロンを放置して泳がせ指輪を誘い出そうとしていた

「白の会議」のメンバーにキールダンというエルフがいます。聞きなれない名前ですが、ちょいちょい登場してきます。キールダンはテレリ族のエルフで「灰色港」の領主です。中つ国を去るエルフのために船を造り続けている船大工。(灰色港は中つ国を去りアマン(不死の国)へ旅立つエルフが多く船出していく港)

キールダンは三つの指輪の一つ、火の指輪ナルヤの最初の守護者です。イスタリ(魔法使い)の内でガンダルフが最も気高い者と認めガンダルフにナルヤを譲りました

力の指輪”ホビットの冒険”が始まる

太陽年第三紀 「ホビットの冒険」が始まる
2890年
9月22日
ビルボ・バギンズが生まれる
2931年アラゴルンが生まれる
2941年「白の会議」はドル・グルドゥルを攻撃して死人占い師を装うサウロンを闇の森から追い払った

ビルボ・バギンズが一つの指輪を手に入れる

「ホビットの冒険」3部作が始まる
ホビットのビルボ・バギンズは竜スマウグに奪われた宝物を取り戻すべく、ドワーフのトーリン・オーケンシールドと12人の仲間によるはなれ山への遠征

2953年「白の会議」で「力の指輪」について検討されたがサルマンが堕落したため、この年の会議で最後となった

サルマンはアイゼンガルドに引きこもる

2956年アラゴルンが初めて灰色のガンダルフに会う
2968年
9月22日
フロド・バギンズが生まれる
両親を事故で無くし、その後の2989年ビルボ・バギンズに引き取られる
2978年ゴンドールの執政デネソール2世の長男ボロミアの誕生
2983年 弟のファラミアの誕生
2980年セオデンがローハンの17代の王になる
3001年111歳になったビルボ・バギンズはフロドに「一つの指輪」と袋小路屋敷を残して旅立ちホビット庄を去る
3014年サルマンは、蛇の舌グリマをローハンに潜入させの17番目の王、セオデンを弱らせる策略を始めた

力の指輪ヌーメノールとイスタリ、ホビットの出現「太陽年第二紀から第三紀まで」をわかりやすく解説のまとめ

太陽年第三紀の終盤には映画「ロードオブザリング」が始まる少し前の出来事、アラゴルン、ボロミア、フロドバギンズらが生まれてきたりして、みなさんがよく知っている時代に入ります

この記事では原作者トールキンの創った世界”力の指輪”の歴史第二紀から第三紀にかけて

力の指輪”ヌーメノールのはじまり”太陽年第二紀
力の指輪”イスタリの出現”太陽年第三紀
力の指輪”ホビット”が出現し冒険が始まる

について調べた事をまとめました。

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最後まで読んでくださってありがとうございました。〈Pinoko編集局〉



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