アッシャー家の崩壊 ドラマネタバレあらすじ 感想と考察

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netflixドラマ『アッシャー家の崩壊』はエドガー・アラン・ポーの”アッシャー家の崩壊”を原案としたマイク・フラナガン脚本・監督による全8話からなるゴシックホラーです。大筋は原作に基づいていますが、ポーの他の作品からも着想を得ているということで、マイク・フラナガンがどのようにアレンジしたのかも注目ポイントになっています。

この記事では各話のネタバレあらすじと考察をまとめます。

アッシャー家の崩壊 第1話”物悲しい真夜中に”ネタバレあらすじ

第1話ネタバレあらすじ エピローグ

教会での葬儀―――
参列者はフォーチュナート製薬のCEOロデリック・アッシャー、双子の妹でフォーチュナート製薬のCOOマデライン・アッシャー、孫娘のレノーア、ロデリックの妻ジュノ・アッシャー、アッシャー家の弁護士アーサー・ピム。

アッシャー家ではこの2週間の間に6人いる子どもの内、末っ子のプロスペロー(婚外子)三女に当たる広報担当のカミーユ(婚外子)次男に当たるナポレオン(婚外子)の3人が死亡し、葬儀を行っていました。

そしてこの日、残りの子どもたち、長男で跡取り息子フレデリック、長女で起業家のタマレーン、外科医のヴィクトリーヌ(婚外子)の3人の葬儀を出す羽目に…。

アッシャー家とは対立関係ではありますがロデリックと30年来の付き合いがある連邦検事補のC・オーギュスト・デュパンはロデリックの子ども達の死に疑問を持っていました。

そこにロデリック・アッシャーから「会いたい」と言う連絡が入り、指定された場所に行くとそこはロデリックの生家で朽ちかけた古い屋敷でした。そこでロデリックは自分に対する73もの罪状を全て告白し、子ども達の死因も明らかにすると言いました。

第1話ネタバレあらすじ 出発点

1950年代―――フォーチュナート製薬のCEO、W・ロングフェローの個人秘書をしていたエライザはロングフェローとの間にロデリックとマデラインの双子を儲けます。厳格なカトリック信者だったエライザは子ども達を厳しく躾けました。父親であるはずのロングフェローからは愛してもらえませんでした。

1962年―――エライザは病気を患いましたが治療を拒んだため死んでしまいます。双子は母親が嫌がるだろうと警察には通報せず、自分たちで庭に穴を掘って埋葬しました。しかし、エライザは復活し双子の父親であるロングフェローを絞め殺したのです。

なぜ生き返った…???

第1話ネタバレあらすじ 内通者

フォーチュナート製薬とアッシャー家は多くの死亡者を出しているオピオイド鎮痛薬「リゴドーン」の件で、さまざまな疑惑を持たれてきましたがこの40年間と言うもの、誰も手出しできずにいました。権力と財力で様々な疑惑をもみ消してきたからです。

しかし、長い間アッシャー家の不正を追ってきた検事補のデュパンはついに起訴に踏みきりました。それはアッシャー家の家族の中に情報提供者が現れたからでした。

それを聞いたアッシャー家の面々はざわつき、今まで余裕をぶっこいていた顧問弁護士のアーサー・ピムは「異議あり!!!」と叫びました。

それは誰か???身の安全が確保できるまではそれが誰なのかは明かせない、とデュパン、そして情報提供者がいると発言したことを裁判記録から削除させました。

デュパンの本当の狙いはアッシャー家が一枚岩ではないことを見抜いて、

家族間に不信感を持たせることでした。デュパンの思惑通り、ロデリックとマデラインは家族全員を集め夕食会を開きました。

夕食会で弁護士のピムに作らせたさらなる厳しい条件の機密保持契約書を子どもたちに渡し、サインを求めマデライン。一方でロデリックは「FBIにタレこんだ犯人を見つけたものには5000万ドル与える」と犯人とはいえ家族の一員の首に懸賞金をかけました。

第1話ネタバレあらすじ ヴェルナ

1979年の大晦日―――ロデリックとマデラインはある大晦日のパーティーに出席していましたが、パーティーを抜け出し、通りがかりのバーへ入りました。

そこでバーテンダーをしていたのがヴェルナでした。ロデリックとマデラインはアリバイを作るためにバーに立ち寄ったのでしたが、ヴェルナはそんな二人の様子から何かを感じ取っていたように見えました。

「あなたの人生は大きく変わる」ロデリックはヴェルナにそういわれて困惑しますが、思い当たる節もあるようでした。バーに来る前にロデリックとマデラインは何をしてきたのでしょう???

デュパンのとの会話ではこの夜にフォーチュナートの全てが変わった、と話していますので、おそらく2人でフォーチュナートの2代目CEO・ルーファス・グリスウォルドを殺害したとか???

アッシャー家の崩壊 第2話”赤死病の仮面”ネタバレあらすじ

第2話ネタバレあらすじ プロスペロー

快楽主義者のペリー(プロスペロー)は最近になって婚外子と認められ、超リッチな生活に足を踏み入れたばかりです。ほかの兄弟のように成功して追いつこうと奮闘します。この日は兄のフレデリックと弁護士のピムと訴訟相手らとの会議に出席しました。

有毒廃棄物の問題など、所有地の環境問題に対処しますが、ペリーの発言はことごとく不利に働くようなものばかり、ついにフレデリックがブチ切れて会議の席からペリーを連れ出し「お前が生まれたせいで財産の取り分が減った」と罵倒しました。

フォーチュナート製薬の実験施設で基準に違反している建物のリストを見て、あることを思いつきました。それは仮面舞踏会をテーマにした乱交パーティです。秘密の方法で参加できるようにして、パーティのクライマックスにはスプリンクラーから水しぶきを出して会場を水浸しにして盛り上がる、という演出を計画しました。

施設の下見に行ったペリーは誰もいないはずの建物の屋上に赤いコートの女の姿を見ましたが、気のせいかと、2度見した瞬間にはもう姿はありませんでした。それは姿を変えたヴェルナだったのです。

混乱を避けるために、早めに種明かしを!
1979年に大晦日のバーでであったヴェルナはシェイプシフター(姿を変えられる存在)でポーの作品ではよく知られるキャラクターです。幻想的、神秘的な要素を体現したのがヴェルナで、「アッシャー家の崩壊」では運命、あるいはカルマ(因果応報の法則)の執行者。

第2話ネタバレあらすじ CADASIL(カダシル)と墓荒らし

ロデリックはCADASIL(カダシル)という難病を患っていました。

CADASIL(カダシル)とは脳の細い血管が障害される遺伝性疾患で、認知症のような症状を引き起こします。思考、問題解決能力、空間認識能力、記憶に影響が出て幻覚を引き起こします。

この厄介な疾患のせいで時々幻覚を見るようになったロデリックはこれまでにも様々な治療を試しましたがどれも効果がなく、今は娘で外科医のヴィクトリーヌと恋人のルイーズ医師が共同で研究している「心臓メッシュ」に希望をかけて多額の研究費を投入しています。焦るロデリックはヴィクトリーヌに人体実験をして早く結果を出すように急かしました。

持病についてデュパンに告白したロデリックは「すべての始まりはフォーチュナートの2代目CEOルーファス・グリスウォルドのオフィスを訪ねたときから始まった」と回顧します。

ロデリックはアナベル・リーと出会い結婚しフレデリックとタマレーンを授かりました。しかし生活は苦しく薬さえまともに買えない暮らしでした。

あるときフォーチュナートの2代目CEO、ルーファス・グリスウォルドに「リゴドーン」を売り込みました。まず「リゴドーン」を開発した科学者のメッツァと雇い、製薬会社ランダー製薬を買収してリゴドーンを作らせる、と言うような内容のプレゼンをしました。グリスウォルドは興味を持たなかったようで、プレゼンは失敗したかのように見えました…。

この頃、グリスウォルドは効果のわからない薬のために2000万ドルつぎ込んで大失敗に終わったばかり。医療保険金詐欺調査員だったデュパンは、5件もの墓が荒らされて遺体が盗まれたという事件の調査していました。

盗まれた遺体はある治験に参加させられていたことを突き止めました。それがこの大失敗に終わったという薬の治験がらみなのでしょう。

しかし、その後ルーファス・グリズウォルドは「リゴドーン」のアイデアを横取りし、勝手に事業を展開し始めました。アイデアを盗まれて腹を立てたロデリックは、直談判に行きますが500ドルの謝金を渡されて追い出されます。

それを聞いた策略家のマデラインはグリズウォルドを攻略する方法をロデリックにレクチャーします。「正面から立ち向かってはダメ、グリズウォルドと一緒にレンガを積み上げて、十分に積みあがったら奪うのよ」

第2話ネタバレあらすじ 秘密のパーティー

兄のフレデリックに用があって家を訪ねたペリーは対応してきた妻のモレラをパーティーに誘います。自分を馬鹿にしたフレデリックへの復讐としてモレラを誘惑し堕落させようと画策します。欲求不満を感じていたモレラはペリーの誘いに乗ってパーティーに参加。

会場は淫らで性的倒錯に満ちていました。そこに赤いガウンを羽織りドクロの面をかぶったヴェルナが現れます。ペリーには「止める時間はまだある」と忠告めいたことを言い、次にバーテンダーやウエイトレス、警備員たちに何かをささやくと彼らは会場を後にしました。モレラにも「早く逃げなさい」と忠告し姿を消しました。

次の瞬間、スプリンクラーのレバーがおろされ水が噴出しました。しかし、それは水ではなく屋上のタンクにためられた「酸」だったのです。酸のシャワーを浴びた人々は焼き尽くされ悲惨な姿で死にました。ヴェルナはペリーにキスをしてドクロの仮面をかぶせ消えていきました。

かなりエグいシーンです。18+なのは当然。ヴェルナは「酸」のシャワーが降る事を知っていてパーティのスタッフたちに立ち去るように忠告します。スタッフたちは全員助かりました。「逃げなさい」と、ぎりぎりのタイミングで言われたモレラ、逃げ場によっては運が良ければ助かるかもしれませんでした。アッシャー家の嫁である事の代償として全身大やけどを負いましたが、命は助かりました。

アッシャー家の崩壊 第3話”モルグの殺人”ネタバレあらすじ

第3話ネタバレあらすじ パーティーの生存者

警察の現場検証前に特別に現場に立ち入ることを許可されたアッシャー家の弁護士ピムは、会場に足を踏み入れます。床を埋め尽くす赤く焼けただれた死体を確認しながら奥に進むと、ドクロの仮面をかぶせられた死体を見つけました。

仮面を外すと、それにはペリーの顔の名残が…。ただれた服のポケットを探りスマホを取り出して袋に入れ立ち去ろうとすると、いきなり足をつかまれました。生存者がいたのです、それはモレラ。

ロデリックはデュパンに、施設の屋上タンクに入っていたのは真水ではなく環境保護庁の罰金を逃れるために隠しておいた酸性度が高い物質で、解体作業中にどさくさに紛れて運び出すつもりだったと告白します。

ペリーが少しでもフォーチュナート製薬に興味を持っていたら当然知ることになっただろうし、防げた事故だったと。そしてフレデリックにはなぜもっと早く施設を解体しなかったのか、と非難しました。

デュパンが注目したのはスタッフ全員が建物の外に出ていたこと。こうなる事を知っていた誰かが避難させたのでは?と疑問を持ちました。

ロデリックは株価暴落を防ぐために、78人もの死者がでたパーティーの主催がペリーではなかったとでっちあげる様にピムに指示しました。しかし、広報のカミーユはペリーの死を利用して世間の同情をかおうとしました。

カミーユはFBIへの内通者を医師のヴィクなのでは?と疑いを持っていて、部下の2人に調べさせていました。

第3話ネタバレあらすじ 被験者候補

ヴィクは恋人のルイーズ医師に会いに病院へ、そこである女性と偶然出会います。女性はとても具合が悪そうで不整脈があると言います。女性のカルテを見ると心筋虚血の症状があり、ヴィクの研究の被験者にぴったりでした。

ロデリックからは被験者を探して実験を進めるよう指示されていたところだったので、彼女を被験者にしようと考えました。その彼女とはヴェルナだったのです…。

ヴィクはその女性、パメラに「近々新しい機器を使った試験段階の治療があるのでけど試してみませんか?」と誘いをかけました。

第3話ネタバレあらすじ エスコート嬢

ロデリックの長女タマレーンにはエスコート嬢を雇って夫のビルの相手をさせるのを見る、という変わった性癖があります。

いつも同じ女性が来るのですが、この日は違っていました。やってきたのはエスコート嬢に扮したヴェルナだったのです。いつもと違うシチュエーションに戸惑いを見せるビルとタマレーンでしたが徐々に盛り上がっていったのでした。

第3話ネタバレあらすじ カミーユの最後

夜―――ヴィクの研究室に行って、何らかの証拠を探そうとするカミーユ。しかし女警備員に研究室に上がってはダメ、と忠告されました。

カミーユは強引に研究室に上がっていき、そこでヴィクに処置を施され生かされているチンパンジーたちの写真を撮り始めました。

夢中で写真を撮っていたカミーユは警備員が上がってきた事に気が付きませんでしたが、その女警備員はヴェルナだったのです。

翌朝、出勤してきた研究員たちが見たのは血の海になった研究室の床に倒れて息絶えているカミーユと見上げるチンパンジー。

アッシャー家の崩壊 第4話”黒猫”ネタバレあらすじ

第4話ネタバレあらすじ 警備員の正体

カミーユの死の知らせを聞き家族全員が集められました。カミーユの死を誰がマスコミに発表するかで揉めています。レオが指名されましたが拒否し退席。

ロデリックとマデライン、ピムの3人はカミーユが研究所を訪ねたときの防犯カメラ映像を確認しますが、警備員がいつもの男性ではないことに目を付けます。そして、ペリーのパーティーに現れた女と同じ人物かどうかを調べることに。

後日、女警備員の解像度を上げた画像がピムから届き、それをみたロデリックは驚愕します。そして画像をマデラインにも送ります。

マデラインはその画像を見て1979年の大晦日の夜、立ち寄ったバーとバーテンダーを思い出しました。そして当時の場所へ行ってみたのです。

第4話ネタバレあらすじ「はい、司令官」

オーギュスト・デュパンが初めてロデリックに会ったのはデュパンがフォーチュナートの医療保険詐欺の調査をしていて、社員を訪ねては証言してくれる協力者探しをしているときでした。

ロデリックは嫌がりましたが、妻のアナベル・リーが入るように言いました。デュパンが持ってきた治験の同意書にはロデリックのサインがありました。それは身に覚えのないもので偽造されたものだとロデリックはすぐに気が付きましたが、あえて「覚えていないが、確認する」と濁しました。

「どこを探しても忘れっぽい人ばかりだ、だが思い出さないのは賢明だ」「下手なことは言えないが、正しい行いはもっと無理だ」と言って去って行きました。

ロデリックはルーファス・グリスウォルドは書類の偽造に関しての説明を求めますが「我々はチームで司令官は私だ」「チームの一員で居たければ司令官の指示に従え」と追い込みます。

ロデリックの返事は「はい。司令官」…。

事のいきさつを聞いたマデラインは自分たちの名前が犯罪に使われたことに激怒します。父親が作った会社なのだから、血のつながったロデリックに権利がある「生まれながらに私たちの会社よ」と。

策略家のマデラインはロデリックに会社には今まで通り行きルーファス・グリスウォルドに迎合し、デュパンとは親友になれ、と対極を把握する作戦を指示しました。

第4話ネタバレあらすじ 黒猫

ドラッグを大量に取った翌朝、レオは自分が血にまみれていることに気が付きました。血の跡をたどるとパートナーのジュリアスの飼い猫プルートの惨殺死体がありました。

自分が殺したことを確信したレオは慌てて証拠を隠しました。起きてきたジュリアスはプルートがいないことに気が付きますが、外に出たんだろう、とごまかしました。

ジュリアスの黒猫プルートを殺してしまったので、似た猫を買ってごまかそうとペットショップに出向いたレオはそこでプルートにそっくりな黒猫を見つけました。そのぺットショップの店員はヴェルナだったのです。

あらゆるところで兄妹たちに絡み始めたヴェルナが恐怖でしかない…。

黒猫をアパートメントに連れ帰りましたが、黒猫はレオの手をひっかいてどこかに隠れてしまいました。その後も黒猫はどこからともなく飛び出してはレオを驚かせ、すぐに姿を消します。あるときは捕まえたネズミをレオの枕の下に隠していたり…。

どんどんドラッグの量も増えて異常な行動が増えたレオはパートナーのジュリアスに薬の量を減らすように忠告を受けました。

黒猫はその後も鳩やネズミの死骸をあちこちに置くようになりました。手に負えなくなったレオはペットショップの店員を呼んで、猫を捕まえて引き取ってもらうようにように頼みました。もちろんやってきたのはヴェルナです。

ヴェルナは黒猫が壁の中の隠れている、とレオに思い込ませました。突然とびかかってきた猫の目をえぐり出したのです。猫は逃げていき、見るとヴェルナの目も片方がえぐれてぶら下がりました。次の瞬間ヴェルナの姿は消え、壁の中を走り回る猫の足音が響きます。

ジュリアスがアパートメントに帰ってくると、部屋中の壁に穴が開いていて、狂ったように壁を打ち壊すレオの姿がありました。

次の瞬間、レオはベランダの手すりの上に座っている黒猫をみつけ捕まえようと突進していき、そのまま転落しました。

アッシャー家の崩壊 第5話”告げ口心臓”ネタバレあらすじ

1979年のカウントダウン直前―――ロデリックはバーテンダーのヴェルナに手相を見られ「線が二つに分かれている。今夜、人生が転換することを示してる」」と言われました。

次にマデラインを見て「古代エジプトのように女性はリーダーなの」「女王が見える、王冠はないけど」と煽られて「絶対に男には支配されず、永遠の命を手に入れて見せる」と。そしてカウントダウンが始まり1980年が幕開けました。

振り返る見知らぬ女性とキスをするロデリックが…。マデラインはヴェルナにキスをされました。

第5話ネタバレあらすじ デュパンの嘘

そもそもの出来事の発端になった「アッシャー家の家族の中に情報提供者がいる」と言ってざわつかせたデュパンに、いったい誰が情報提供者なのか?と聞くロデリックに「そんなものはいない」と嘘をついたことを告白しました。

一筋縄ではいかないピムを相手にはったりをかましたのだと。その疑念を家族に植えこんだことで、次々と兄妹が死んでいった、とデュパンは後悔していました。この事件の発端は自分の嘘だと自責の念に捉われるデュパンに「君の嘘で死んだんじゃない、罪悪感を持つな、子ども達の死はそれぞれに関連はない。」と告げるロデリック。

第5話ネタバレあらすじ 臨床実験

ロデリックに研究には膨大な資金を投じているが成果は出ているのか?と問い詰められヴィクは「臨床試験に移る」と準備もできていないのにロデリックに言ってしまいました。

臨床実験まであと一歩のところでデータを改ざんしてまで勝手に進めてきたことが恋人で共同研究者のルイーズ医師にバレて衝突します。

自分の名前を勝手に使われたルイーズ医師は激しく怒り、研究を抜けようとしましたが、出ていくのを止めようと投げつけた置物が頭に直撃し脳死状態になるルイーズ医師…。

その頃からヴィクは妙な「キュキュ」と何かがこすれるよう音が聞こえる様になりました。被験者のパメラ(ヴェルナ)と打ち合わせのために会っているときも音は聞こえ続け、パメラの話も耳に入ってこない様子。結局、パメラは治験者の第1号になるのは不安なので、と辞退して帰っていきました。

それでもヴィクは音が気になって、部屋中ひっくり返して音の正体を突き止めようとしました。

レオが死んだ時と同じですね。
黒猫の足音が壁の中から聞こえる様になって、部屋の壁を打ち壊して黒猫を探し続けました。

ロデリックは血管性認知症の症状がかなり進行していて、できるだけ早く延命治療を始めた、そのためにはヴィクの人工心臓が成功することだけが残された希望でした。

ロデリックはヴィクの家に行き臨床実験の進み具合をたずねますが、妙な音と匂いに気が付きました。音がする方に向かい、ヴィクが止めるのも聞かず部屋のドアを開けました。

するとそこには人工心臓を埋め込まれたルイーズ医師が…。音の正体は人工心臓が鼓動する機械音でした。ヴィクはもっと丈夫な心臓がいる、と自分の心臓にメスを突き刺し、ロデリックが見ている前で死亡しました。

アッシャー家の崩壊 第6話”ゴールドバグ”ネタバレあらすじ

デュパンはフォーチュナート製薬を告発する為、ロデリックに患者の記録や同意書、内部文書、サインを偽造された文書などの書類を集めるよう頼みました。妻のアナベル・リーは危険すぎる、と反対しましたがリスクを冒す価値がある、と。

そしてフォーチュナート製薬の地下倉庫に行き、必要な書類をコピーしました。

第6話ネタバレあらすじ ピム

ロデリックはヴィクが死んだあと、ルイーズ医師の胸に埋め込まれた人工心臓を自ら摘出し持ち帰りました。膨大な資金を投じてヴィクに作らせた人工心臓を警察に渡したくなかったからです。

マデラインがやってきて事のいきさつを聞き「4人も立て続けに死ぬのは尋常ではない、方法は謎だけど狙われているのは事実」と言います。そして、事件現場にことごとく現れている謎の女について調べるべきだと言及しますが、ロデリックはその事実からは目をそらしました。

ピムはヴィクの部屋に行き、警察の現場検証よりも先に証拠品を回収しました。その中に臨床試験のファイルもあり治験候補者のパメラのカルテを見つけました。その写真を見てピムはこれまでの事件に関わっていた女と同じ顔だと気づいたのです。

カルテに書かれた住所に行ってみて更に驚くピム、そこはロデリックとマデラインの生家だったからです。そして、アッシャー家が標的にされていることを改めて確信しました。

ピムはありとあらゆる手段を使ってついにヴェルナを発見しました。そこには年代を超えた数々の大物らと一緒に写っているヴェルナの姿がありました。しかも歳を取っていないのです。百戦錬磨のピムの口から「こんなのは見たことが無い」と信じられない言葉が出ました。

ロデリックは会社の地下室の煉瓦を積まれた壁の前に座って壁を見つめていました…。

第6話ネタバレあらすじ タマレーンのプレゼン

エスコート嬢としてヴェルナがタマレーンの前に姿を現してから以降、タマレーンにも奇妙な現象が始まりました。夫のビルとヴェルナが外で会っていると誤解してビルを責め罵倒した結果、ビルは家を出ていきました。

新製品の「ゴールドバグ」を成功させたいタマレーンは練りに練ったプレゼンを用意しました。鮮やかなグリーンのドレスを着てステージに出ようとしたら、すでにステージには同じドレスを着たヴェルナがいたのです。

それは幻覚だったのですが、ヴェルナが堂々とした態度でプレゼンしているのを見て動揺し、「ここで何をしているのよ!」と声を荒げます。会場は静まり返り、我に返ったタマレーンはその場を取り繕ってプレゼンを始めました。

ところが今度は客席に同じドレスを着たヴェルナの姿を見ます。用意したコンテンツの中にエスコート嬢と夫のプレイを録画した破廉恥な動画が暴露され、会場はざわつきました。タマレーンはモニターをマイクでぶち壊し、プレゼンは大失敗に終わりました。

部屋に戻ったタマレーンにヴェルナの幻覚は見え続け、火かき棒でヴェルナの姿が映る鏡を次々と割っていきます。

最後はベッドの天井の鏡に写ったヴェルナの姿を叩き割って、バランスを崩して仰向けに倒れこんだところに落ちてきた鏡の破片がのどに突き刺さりました。

アッシャー家の崩壊 第7話”落とし穴と振り子”ネタバレあらすじ

第7話ネタバレあらすじ 振り子

フレデリックはモレラが2つ携帯を持っていたこと自体に不信感を覚えました。モレラの指紋や光彩でロックを解除しようとしましたが開きません。

携帯が浮気相手のものと信じ込んだフレデリックは復讐のために医者の反対を押し切ってモレラを家に連れて帰り、娘のレノーアには在宅で専門医に治療を受けさせると嘘をつきました。

回復の兆しを見せたモレラをレノーアから遠ざけ、薬漬けにしペリーの乱交パーティーに行った罰としてペンチで歯を抜き取り拷問を続けました。

父親の様子がおかしいことに気づいていたレノーアは鍵が掛けられたモレラの部屋のドアをドライバーでこじ開けました。そこには口から血を流したモレラが…。

ロデリックからペリーのパーティー会場となった施設を即座に解体するように命令を受けたフレデリック。

現地へ行ったフレデリックはペリーを冒涜するため死亡現場となったパーティ会場に行き、小便をかけると身体がマヒして動けなくなりそのまま倒れこみました。

作業員に扮装したヴェルナが現れモレラにした虐待を見てドラッグに細工をした。時が来た、フレデリック、ようやくあなたの番が来た。」と言いました。

解体が始まって、大型クレーンのハンマーが振り子のようにフレデリックの上をゆれ、どんどんと下がってきました。そしてれデリックの腹を二つに切り刻みました。

第7話ネタバレあらすじ ロデリックの裏切り

ロデリックはデュパンに協力し内部告発者としてフォーチュナート社の治験の不正を暴くと約束し、一緒に準備してきました。ところが問題の聴聞会の日、土壇場でデュパンを裏切りました。

それは成り上がる為のマデラインの入れ知恵でした。ロデリックは偽証罪で逮捕されましたが、それもすぐに解放される手はず。

この時、ロデリック・アッシャーはフォーチュナート社の救世主となったのです。
引き換えにアナベル・リーは子ども達を連れて家を出ました。

マデラインは朽ち果てた生家を訪れました。そこにはヴェルナが…。ついにヴェルナと対面したマデライン、もうやめて欲しいと頼みましたがヴェルナは「取引の内容は変えられない」と言いました。

ヴェルナは「何年も前にあなたには『自信』を与えたけど今のあなたは疲れ切って痛みを感じている。苦痛は取り除けないけど代りに『答え』をあげる」と言いました。

しかし、ヴェルナがくれた『答え』をマデラインは全く理解できませんでした。

マデラインはパッツン前髪ですがこれはウィッグだったのですね。家に入る前にウィッグを取りましたがどんな理由でこの演出なのか?ヴェルナがいることを予測していましたので、本来の姿で会う、と言ったところ?

パッツン前髪スタイルは、賢さをカモフラージュするためだったのかもしれません。

第7話ネタバレあらすじ ロデリックの最期?

会社の地下室の床に座るロデリックにフレデリックの死を伝えに来たマデラインは「残ったのは私たちだけ、ヒーローになって、これ以外の方法はない、これしかない」と大量のリゴドーンを一気に飲ませました。

息絶えたロデリックの手にリゴドーンの空の容器を持たせ自殺に見せかけてその場を立ち去るマデライン。

しかし、しばらくしてロデリックは息を吹き返しました。そこにはヴェルナの姿が…。「お久しぶり、ハンサムさん」

アッシャー家の崩壊 第8話”大鴉”ネタバレあらすじ

第8話ネタバレあらすじ 契約の全容

1979年大晦日、フォーチュナート社の仮装パーティー―――
デュパンを裏切ってフォーチュナート社を訴訟の危機から救ったロデリックは社のヒーローとなり、2代目CEOのルーファス・グリスウォルド社長に莫大な年収と将来を約束されました。

パーティーでグリスウォルドは道化師の仮装をしていました。これで納得、ロデリックの幻覚に度々現れる道化師はグリスウォルドだったのですね。

俺の右腕だとロデリックを褒めたたえるグリスウォルドにマデラインはワインを用意しました。薬入りのワインを飲ませ地下室に誘うマデライン。薬が効いてフラフラになったグリスウォルドを壁に拘束し、レンガを積み始めたロデリックとマデライン。

レンガを全部積み終わって2人はアリバイ作りのためにヴェルナのバーに行きました。

ここからが第1話で、ロデリックとマデラインが立ち寄ったバーのバーテンダー”ヴェルナ”に出会ったシーンの続きになります。取引の全容が明らかに‼

ヴェルナは2人がグリスウォルドを殺害してアリバイを作るために来たことを知っていました。

「富と権力と引き換えに、ロデリックとマデラインが死ぬときに血脈(子孫)も一緒に死に絶える。そんな取引に応じるか?」
40~50年の裕福な暮らしか、70~80年の長きにわたる不安と苦難と苦しみの人生のどっちがいい?

つまり、「アッシャー家に今いる人間とこれから生まれる全員が恵まれた裕福な人生を送り、最後は一緒に舞台を去る」と言う取引に2人は応じたのです。

3人は酒を酌み交わし契約を成立させました。

2人はバーを出て後ろを振り返ると、そこにバーはなく大鴉の絵が描かれた壁があるだけでした…。

第8話ネタバレあらすじ 美しい命の犠牲

残ったアッシャーの血筋を引くものはロデリック、マデライン、レノーアの3人。

ヴェルナはレノーアの前に現れ、母親のモレラは3年間で100回以上の皮膚移植をしリハビリと再建手術を受ける事、フォーチュナートが解体され手にするお金を虐待支援者の支援に使う、残った資金でレノーア財団を立ち上げ多くの命を救う、10年間で300万人以上の命を救う財団になる。

これはフレデリックに立ち向かいモレラを救ったレノーアのおかげ、そう言ってヴェルナはレノーアの額に触れて、一番美しい方法で命を回収しました。

物語の冒頭で、ロデリックは葬儀に参加した後、連邦検事補のC・オーギュスト・デュパンを生家に呼び出し全容を告白する前に、マデラインを呼び出していました。

地下室に呼び寄せ酒を飲ませますが、それには薬が入っていました。マデラインの目玉をくり抜いて、エジプトから取り寄せた女王のミイラに埋め込まれていた巨大なサファイヤを詰めました。

デュパンへの告白も終わりに近づいたとき、地下からマデラインが上がってきました。そしてロデリックに飛び掛かりその首を絞めました、それと同時に屋敷が崩壊し始めました。寸でのところでデュパンが外に飛び出ると屋敷はガラガラと音を立てて崩れ落ちました。

第8話ネタバレあらすじ エピローグ

会社は解体され、ロデリックの妻ジュノがフェニックス財団を作り、資金をリハビリ施設と依存症治療の研究に費やしました。

アッシャー家の墓所に現れて、それぞれの持ち物を返しました。王冠や指輪、スマホや人工心臓、2つのサファイヤ、タンブラー…。

レノーア・アッシャーの墓には自分の黒い羽根と薔薇を供えました。唯一、連れて行きたくなかったが、連れて行かなくてはいけませんでした。

アッシャー家の崩壊 感想と考察

感想と考察 エドガー・アラン・ポー祭り

さて、全話見終わって、と言うか、記事を書くために結構何度も見返しましたが、すべてを解説するにはボリュームがありすぎて、贅沢すぎてもうどこもかしこも「エドガー・アラン・ポー」がいっぱいッ!!!て感じで脚本・監督のマイク・フラナガンが作品制作を大いに楽しんだことがわかります。

各話のタイトルと内容はエドガー・アラン・ポーの短編小説にちなんだものばかりで『赤死病の仮面』は国王プロスペローが「赤死病」から逃れ城外の国民は見捨てて、「臣下だけを引き連れて城内に立てこもる、と言った内容です。

第3話の『モルグ街の殺人』はモルグと揶揄されていたヴィクの研究所でカミーユが殺害されます。第4話の『黒猫』は酒乱によって可愛がっていた黒猫を殺した男が、それとそっくりな猫によって次第に追い詰められていきます。酒がドラッグに代わっただけで、ほぼ筋は一緒ですね。

第5話では人口心臓の音がキュキュッと鳴り続ける『告げ口心臓』です。神経質な主人公が、殺した老人の心臓の音が聞こえる、と言う設定を連想させます。

第6話のゴールドバグ『黄金虫』第7話の『落とし穴と振り子』最終話の『大鴉』もすべてポーの作品と同じですし、登場人物の名前もポーの色々な作品に出てくる人物、更には壁に埋め込まれてしまった2代目CEO、ルーファス・グリズウォルドは実在の人物です。

ポーとグリズウォルドは非常に仲が悪く、ポーが死亡したときもポーに同情しない内容の死亡記事を書いたほど。なのでマイク・フラナガンは壁に埋めて殺してしまったのでしょう。

感想と考察 確かに18+

話題性もあって興味をもって見始めたのはよかったのですが、なんとまあヤバい、エロい、グロい、の3拍子揃った衝撃的な演出ばかりで、最後まで見れるか心配でしたが、でも見進めていくとぐいぐい引き込まれて行きました。

最初に死んだペリーの死に方があまりにも惨すぎたので、あれ以上の死に方ってある?と思いましたが、全員がヤバい死に方をしました。

主人公のロデリック・アッシャーを演じたブルース・グリーンウッドは上品な紳士然としていて、とても悪徳企業のCEOと言った風ではなかったので、ちよっと油断してしまいましたね。息子や娘たちはクズばかりなのに、ロデリック・アッシャーだけがまともな風に見えました。

ロデリックの前に幻覚として出てくる死んだ子供たちがグロすぎて怖いんだけど、ロデリックだけがきちっとしたビジュアルのままでいるからバランスが取れているというか、耐えられたというか…。ただ、人工心臓を自分で摘出したシーンは血まみれでしたね。

ただ、最終話でマデラインがサファイヤを目に埋め込まれて地下室から上がってきたシーンだけはちょっと失笑て感じでした。あれはご本人?それとも代役?手が「おぉぉぉぉ~~」となっていて面白かったです。

感想と考察 ヴェルナとは

エドガー・アラン・ポーの作品において、ヴェルナはシェイプシフター(姿を変えられる存在)でポーの作品ではよく知られるキャラクターです。幻想的、神秘的な要素を体現したのがヴェルナで、「アッシャー家の崩壊」では運命、あるいはカルマ(因果応報の法則)の執行者。

と冒頭で書きましたが、全編通してみると「人間の本質を暴く存在」と感じました。しかもその態度は公平です。ロデリックの弱さ、マデラインの執着に対してはとことん与えて、根こそぎ奪う。大晦日に会ったとき、ヴェルナの甘言に乗らなければこんなことにはならなかったはずです。

アーサー・ピムの前にも表れて魅力的な未来を提示して誘惑しますがピムは断りました。ロデリックの掃除屋として生きてきたピムですが、自分の信念はしっかり持っていたのです。するとヴェルナはピムにひざまずいて頬に手をやり「ありがとう」と言って消えました。

また孫娘のレノーアに対しても慈愛に満ちた目でレノーアを見て、これから起こる事を淡々と説明しました。レノーアの勇気ある行いがこれから後、どれだけ多くの人の助けになるかを教えました。そして額に手をやって命を回収しました。

レノーアの死があまりにも美しくてヴェルナの存在意義が悪や欲を罰するだけではないことが分かってホッとしました。それなら死ななくてもよかったのでしょうが、契約だから仕方ないですね。

ヴェルナは私たちの周りのどこにでもいるのかもしれません。隙あらば誘惑しようと見ているのかも…。

アッシャー家の崩壊 ネタバレあらすじ 感想と考察のまとめ

マイク・フラナガン脚本と監督による「アッシャー家の崩壊」」全8話のネタバレあらすじと感想をまとめました。各話にはエドガー・アラン・ポーの短編作品などが多く盛り込まれていて、短編も読んでみたいと思いました。

エドガー・アラン・ポーをテーマにした「ほの蒼き瞳」は若き日のエドガー・アラン・ポーが登場します。どんでん返しを見たい人はぜひ!

                     〈Pinoko編集局〉

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