ほの蒼き瞳netflix 相関図・あらすじと感想と考察　若き探偵エドガー・アラン・ポー

netflixに初登場！映画「ほの蒼き瞳」の感想と考察をまとめました。「ほの暗き」ではなく「ほの蒼き」瞳と言うタイトルに魅かれました。観る前から当りを引いた予感がします！誰の瞳がほの蒼いのだろう…？原作はルイス・ベイヤードの小説「陸軍士官学校の死」のミステリーサスペンスです。

今回は

ほの蒼き瞳netflix相関図・登場人物
ほの蒼き瞳netflixあらすじ（ネタバレ）
ほの蒼き瞳netflix感想

以上についてまとめました。

ほの蒼き瞳netflix相関図・登場人物
- ほの蒼き瞳netflixの「相関図」
- ほの蒼き瞳netflix 登場人物
ほの蒼き瞳netflixあらすじ（ネタバレ含みます）
ほの蒼き瞳netflix感想と考察
ほの蒼き瞳netflix 相関図・あらすじと感想と考察　若き探偵エドガー・アラン・ポーのまとめ

ほの蒼き瞳netflix相関図・登場人物

ほの蒼き瞳netflixの「相関図」

まず「相関図」から作ってみました。参考にして頂けたら嬉しいです！

ほの蒼き瞳netflix 登場人物

それぞれの登場人物とキャスト、主な出演作品を調べました。

	オーガスタ・ランドーウエストポイント陸軍士官学校で起きた殺人事件の真相を追う引退した元刑事。クリスチャン・ベール主な出演作：アメリカン・サイコ（2000）/ダークナイト（2008）
	エドガー・アラン・ポー士官候補生なのに軍隊よりも詩を愛する変わり者知的で文学に精通しフランス語も話せてとても賢いハリー・メリング主な出演作：ハリー・ポッターシリーズ/クイーンズ・ギャンビット
	リア・マーキスマーキス博士の娘ルーシー・ボイントン主な出演作：オリエント急行殺人事件（2017）/ボヘミアン・ラプソディ（2018）
	マーキス夫人ダニエル・マーキスの妻ジリアン・アンダーソン主な出演作：X-ファイル/ザ・クラウン/アガサ・クリスティーねじれた家
	ジャン・ペペ教授儀式やオカルトの専門家ロバート・デュヴァル主な出演作：ゴッドファーザー（1972）/地獄の黙示録（1980）/ハンズメイルテイル侍女の物語（1990）
	ダニエル・マーキス博士検視官トビー・ジョーンズ主な出演作：ハリー・ポッターと秘密の部屋（2002）/シャーロック/ジュラシック・ワールド/炎の王国（2018）
	テイヤー大佐士官学校校長ティモシー・スポール主な出演作：ハリー・ポッターシリーズ（2004）/レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語（2004）/英国王のスピーチ（2010）
	キャプテンヒッチコック士官学校の副校長サイモン・マクバーニー主な出演作：ライラの冒険黄金の羅針盤（2007）ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1 （2010）ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション（2015）
	アーティナス・マーキスダニエル・マーキス博士の息子ハリー・ローティ主な出演作：シティ・オブ・タイニー・ライツ（2016）/インダストリー（2020）
	パッツィーパブの娘シャルロット・ゲンスブール主な出演作：アンチクライスト（2009）/インデペンデンス・デイ: リサージェンス（2016）
	マッティランドーの娘ハドリー・ロビンソン主な出演作：ストーリー・オブ・マイライフ／わたしの若草物語（2019）』モキシー～私たちのムーブメント～（2021）

ほの蒼き瞳netflixあらすじ（ネタバレ含みます）

ほの蒼き瞳netflixあらすじ　事件の概要

1830年のある冬の日の早朝、ニューヨーク州ウェストポイントにある陸軍士官学校の校内で士官候補生の無残な死体が発見されました。被害者は2年生のリロイ・フライ。首を吊った状態で発見されましたが、検視の後に何者かによって胸を切り開かれ、心臓をえぐり取られていました。

学校の幹部たちは事件を公にすることを望まず、学校の名誉を守るため元刑事のオーガスタス・ランドーに捜査を依頼しました。

検視をしたダニエル・マーキス博士から報告を聞くと「自殺」したのちに心臓を盗まれた、という事。検視が済んだ遺体をランドーはさらに細かく観察すると、後頭部に打撲痕があり、更には握りしめた指を開くと紙片が握られていました。

紙片の文字は切れ切れで何と書いてあるかわかりませんが、自殺ではなく他殺の可能性が濃厚になりました。

ほの蒼き瞳netflixあらすじ　エドガー・アラン・ポー

ランドーに一人の士官候補生が近づき「お探しの人物は詩人です」と意味不明な事を言って立ち去りました。その夜パブに行くと、日中、現場で出会った奇妙な候補生が一人で飲んでいました。その生徒は4年生のエドガー・アラン・ポーと名乗りました。

ランドーは事件について情報を持ってくるポーに捜査の手伝いを依頼します。手始めにリロイが握っていた紙片の解読を任せてみました。ランドーはすでに解読していたのですが、ポーの力を試したのでした。紙片に書かれていた文字から推察するとリロイは何者かによって誘い出されたようです。しかもそれは女性。

ポーはランドーから「貯蔵室へ来い」と書いたメモを受け取り、貯蔵室へ向かいました。
一足先に来たランドーは内部を捜索します。床板に違和感を感じ探ってみると、床下の地下室に降りる隠された入り口がありました。

ほの蒼き瞳netflixあらすじ　魔術がらみの事件！？

地下室に降りて再び捜索開始、すると、床面にロウが溶けて固まった跡と円形の陣が書かれているのを発見します。そこにポーも合流、陣の中心には心臓が捧げられていたと推察したランドーは友人で儀式やオカルトの専門家のジャン・ペペ教授を訪ねました。

ペペ教授の見解はこれはまさしく魔法円、「禁断の書」には魔女の宴での供物の一つは「首吊り死体の心臓」と書かれていました。ランドーはポーにオカルト好きなやつがいないか調べるように言います。

リロイ・フライの葬儀の後、ランドーは母親からリロイの日記を手渡されました。それは遺留品の中にはなかったもの。その手帳には暗号のように数字かびっしり書き込まれていました。暗号解読にかかるランドー。

ほの蒼き瞳netflixあらすじ　マーキス家

ポーはマーキス家の長男アーティナスの友人として晩餐に招待されました。ピアノを披露した娘リアに魅かれデートに誘いました。応じたリアと墓場でデート。その帰りの暗い夜道でポーは同じ候補生のバリンジャーに襲われました。「リアに近づくな」

アーティマスはじめマーキス家全員の事が気になっているランドーの所に事件の知らせが入ります。バリンジャー候補生が行方不明になり、その後首をくくられ心臓を抜き取られ、更に去勢された状態で発見されます。前日デリンジャーと争ったポーが疑われます。

再びマーキス家の晩餐に招待されたポー、今度はランドーも一緒。ポーはリアに夢中、リアの為に作った詩を披露します。

「終わりなき夜に包まれてなお輝く瞳よ
怒りが地獄の門を開く見つめるのはほの蒼き瞳。。。」

マーキス家を怪しいと思っているランドーは家族を観察します。書斎に誘われマーキス博士と会話していて、いくつかの事に気が付いたランドーは再びジャン・ペペ教授を訪ねます。

そして、魔女の処刑人が書いた本「悪魔の言説」の事を詳しく聞きました。本を書いたのは神父のアンリ・ルクレール。「不死」となる方法なども書かれている本。700人の魔女を火あぶりにし、その後自分も火あぶりになったルクレール。本の挿絵を見てランドーは気が付きました、見た事がある男の絵だと。

そしてマーキス家へ向かいます。

ほの蒼き瞳netflixあらすじ　儀式

マーキス家の書斎に飾ってある「悪魔の言説」の中にあったのと同じ挿絵の男の絵、自分が火あぶりにされるまで多くの魔女を火あぶりにしたアンリ・ルクレールはマーキス家の祖先でした。

てんかんの発作を持つリアは病気の治療を魔術に頼り、高祖父ルクレールにならって悪魔と契約をし儀式を行う事で生きられていると思い込んでいました。家族全員がリアの為に協力していたのです。その儀式のために心臓が必要でした。

そんなリアにとってポーは儀式にもってこいの存在でした。
ポーが気が付いた時には身体を拘束され、見下ろしているのは顔に血を塗り呪文を唱えるリア、今にもナイフで胸を切り開こうとしている兄のアーティマス、母親のマーキス夫人も呪文を唱えています。

ギリギリのところでランドーが飛び込んできました。　「そこまでだ！」
ろうそくが倒れて燃え広がる中、ランドーはポーと母親をなんとか助け出す事ができました。　アーティマスとリアは焼け落ちた天井の下敷きになりました。

事件は終わりました。病気を治すための儀式に必要な男リロイ・フライを手紙で呼び出したリア、自殺したリロイ・フライの心臓を用意した弟のアーティマス、真相を知ったバリンジャーを殺害。すべて死んだ姉弟の犯行として事件は解決しました。

ほの蒼き瞳netflixあらすじ　真相

ランドーに助けられ入院していたポーは、早々に退院し自宅にいるランドーを訪ねました。
そして病院で寝ている間に事件を顧みて気が付いたことがある、と話し始めます。それは衝撃的な内容でした。

ポーはリロイ・フライの手に握られていた紙片の筆跡が、ランドーの筆跡と一致することに気づいたのでした。集めた情報を検証し直すと、士官候補生たちを殺害した犯人がランドー以外には有り得ない、と言う結論に達した、というのです。

ランドーの身辺を聴き込み、2年前にランドーの娘マッティが舞踏会に出席した後に候補生たちにレイプされた事を知りました。マッティはその事に耐えられず崖から飛び降りて命を絶ちました。ショックと怒りで一杯になったランドーは娘の復讐することを誓いました。

ランドーはレイプ犯の3人がリロイ、バリンジャー、ストッタードだったことを次々と調べ上げ順番に殺害していきました。3人目のストッタードも殺すつもりでしたが、狙われていると察したストッタードは学校を逃げ出しました。

リロイが死んだ後に、偶然儀式で「自殺した男の心臓」が必要だったリアとアーティマスがリロイの心臓を盗み出したのです。ランドーは心臓が盗まれたことを利用してバリンジャーを殺害した時は同一犯とみせるために、死体を切り開き心臓を取り出したのでした。

なにもかもが明るみに出されて、ランドーはホッとしたように見えました。真相に辿り着くのはポーだけだと思っていたと伝えます。あとの判断はポーに任せると。

ポーは去り際に証拠となるメモを燃やしました。

最後にランドーはマッティが飛び降り自殺した崖に行き、彼女の髪のリボンを風にまかせます。
安らかに　マッティ…。

ほの蒼き瞳netflix感想と考察

まず印象的だったのが「エドガー・アラン・ポー」の登場。という事は、彼の作品が映画化されたものかと思いましたが、そうではなくて、ルイス・ベイヤードの小説「陸軍士官学校の死」が題材になっています。

調べによると、ポーがウェストポイント陸軍士官学校に入学したのは事実ですが、学校の生活は自由がなく詩も小説も読むのを禁じられ窮屈極まりなく、1831年にポーは退学しました。

このエピソードは本作にも反映されていて、ハリー・メリング演じるエドガー・アラン・ポーも、なぜ陸軍士官学校に入ったのか？と思うような人物です。詩を愛し、軍の規律は無視。自由に酒場に入り浸り、仮病を使ってさぼる…。

ハリー・メリングはハリーポッターシリーズに登場していた「ダドリー･ダーズリー」を演じていました。この時もどんくさい役担当でしたが、大人になってもその雰囲気は残っていて、ちょっとコミカルな「エドガー・アラン・ポー」だと思いました。一人で空回りしている感じでした。

でもそれがクリスチャン・ベールの持つ渋い雰囲気と相まっていいコンビだったのではないでしょうか？どちらかと言うと、暗くて陰鬱なイメージのクリスチャン・ベールの方が、史実上のエドガー・アラン・ポーに近いのではないかと思いました。

と言うのも、「アッシャー家の崩壊」「黒猫」「大鴉」世界最初の推理小説だといわれている「モルグ街の殺人」などの作品が持つ禍々しい独特の世界感がハリー・メリングが持つ雰囲気よりも、クリスチャン・ベールの方が近いのかな、と思ったからです。

しかし、最後のどんでん返しのシーンは若きエドガー・アラン・ポーが演じた事で、驚愕の結末でしたが見る側もいろいろな感情を回収できたように思いました。

脚本自体の印象は「やられたな、参りました」って感じです。冒頭の川で手を洗っているシーンからすでに違和感があったのに、物語が始まった興奮ですっかり見過ごしてしまいました。魔女だの悪魔だのの方向に連れていかれた挙句のどんでん返し。　途中で一回娘のマッティが幻影のように出てきたので、家出しただけではないな？とは思っていましたが、あの結末は想像できませんでした。

Xファイルで有名なジリアン・アンダーソンの狂気を纏ったあの演技にも騙されました。
ハリー・メリングの印象的な演技に賛否両論あるようですが、全体的にどよ～んとしたイメージの映像の中ではあんなキャラクターもいいなと思いました、面白い映画でしたよ！