*PR 本ページにはプロモーションが含まれています。
ファンタスティックビースト3に登場する魔法生物・麒麟(きりん)が「十二国記」の麒麟と似ている件について掘り下げます。また、麒麟がどんな生き物で、グリンデルバルドによってどのように利用されたのか?そして麒麟を守るためにダンブルドア達はどんな作戦を取ったのか?を知りたい方のおすすめします!
この記事でわかる事 ファンタスティックビースト3の麒麟は十二国記の麒麟がモデル? ファンタスティックビースト3での麒麟が気になる理由 ファンタスティックビースト3カバンの秘密の考察 |
ファンタスティックビースト3の麒麟は十二国記の麒麟がモデル?
ファンタスティックビースト3の最後のシーンでニュート・スキャマンダーのカバンから出てきた麒麟がダンブルドアの前で足をおって膝をつき、頭を下げるシーンがあります。この部分が日本のファンタジーアニメのあのシーンとそっくりだ、と話題になっているようです。
十二国記の麒麟ってどんな麒麟?
「十二国記」て何それ???と、ご存じない方にサクッと説明させて頂きます。「十二国記」は1992年に発刊された小野不由美さんのオリジナル異世界ファンタジー小説。
途中まではアニメ化されています。作画は山田章博さん、登場人物すべてがカッコよく美しく個性たっぷりに描かれています。
そして、「十二国記」プロモーションビデオ第2弾を発表します! ナレーションは2002~2003年のNHKテレビアニメで高里要を演じた声優・岡野浩介さんが担当。緊張感溢れるナレーションから、戴国の波瀾万丈が伝わります!https://t.co/Lzk46MNPh2 pic.twitter.com/nhBe1wnJsB
— 小野不由美「十二国記」/新潮社公式 (@12koku_shincho) October 11, 2019
「十二国記」の世界では、麒麟は蓬山(ほうざん)という奇岩の山にある捨身木(しゃしんぼく)に卵果(らんか)と言う実になって生まれます。最初は人間の形を成し、ある時期を越えると麒麟に転変できるようになり、そして王を見出し選ぶ神聖なる霊獣とされています。
それぞれの国では天意を受けた霊獣「麒麟」が王を見出し、「誓約」を交わして玉座に据える。王は天命のある限り永遠の命を持ち、国を治め麒麟は「宰輔」としてそばに仕える
国によって様々な麒麟がいて、性格も考えも違います。女性の王の中には麒麟を愛してしまった王もいたり、狂王だったりと、天意、天命、と定められてはいるものの、麒麟が選ぶ王が必ずしも善良な人物であるとは限りません。
どんな麒麟が誕生して、見出した王がどんな風に国を治めていくのか、壮大な世界観が面白い異世界ファンタジーの超大作です。知らない方はぜひおすすめ! JKローリング氏も素晴らしいけど、日本には小野不由美さんがいる!!!と誇らしく思います。
はい、十二国記についてはここまででおいといて(語り始めたら終わらない・笑)
伝承としての麒麟
「麒麟が王を見出す」と言う記述は中国神話の中にはありません。麒麟は争いを好まないので乱世には姿を見せず「聖人が治める世に現れる」と言う風に平和の象徴とされています。
後に政治を行うものが麒麟の出現を「世の中が平和である」と自らの政治を正当化するために利用した、とありますが「王を選ぶ」と書かれた物はないのです。
孔子は四書の一つ「春秋」の最後の記事には、山狩りの際に捕らえられ殺された獣を誰もが麒麟だと知らなかったことに衝撃を受けたという事は書かれていますが、それ以上に麒麟のついての記述はないのだとか。
小野不由美さんおすすめの、ロバート・ゼラズニイの真世界アンバーシリーズには、ユニコーンが王を選ぶという設定があり、そこからヒントを得られたのかもしれませんが「麒麟が王を見出す」と言うのは小野不由美さんのオリジナル設定と言えます。
ファンタスティックビースト3での麒麟が気になる件
Apaixonado pelo Quilin ❤️ pic.twitter.com/jRSk1hdZYy
— Thiego Novais (@thiegonovais) April 20, 2022
JKローリングさんがファンタビに麒麟を登場させ、指導者を選ばせて、更にひざまずかせた事は小野不由美ファンクラブ(あるのかな?)からしたら、小説の描写を実在の伝承と誤認している!や、JKローリングからのオマージュなのか?と「ざわつき案件」となっています。
ファンタスティックビースト3の麒麟の演出について
麒麟を登場させたのはただ単に「鳳凰」と同じように、瑞獣(ずいじゅう――動物たちの長)である古代中国の霊獣の内の2つである「鳳凰」と「麒麟」を「伝承」として拝借なさっただけの事だと思います。
また、「麒麟」と検索しても「十二国記」はヒットしませんので、JKローリング氏ご本人が十二国記を読んでいたか、または別の人から伝わったのでは?と考えられます。
で、ファンタビに戻って、「指導者を選ばせる」と言う演出ついては、まあよいとしても、その後に麒麟をひざまずかせた事はう~~ん…、でした。
ダンブルドアを見つけると近づいていき、足を折って頭を下げたのです。ありゃ~、やっちゃったのね、って感じで見たのでした(笑)
更に、驚いたのは一度選んだダンブルドアを止めて、ヴィセンシア・サントスを選び直しました。
十二国記では麒麟は一度王として見出すと、選び直すことはできません、王にしか頭を下げられないようになっているのです。 なんだか中途半端にオマージュ(と言わせて頂きます)なさっているので、混乱します。ファンタビの中では選び直しオッケー。
などと、微妙に変えてはあるようですが、はやりなんといっても「ひざまずかせた」のは間違いだったのでは?と思えて仕方ありません。麒麟を使うなら全く違った演出にしてほしかったな、と言うのが正直な感想です。
『十二国記』を見たことがない、という方へ!
現在動画配信サービスU-NEXTにて全45話を配信中です。ストーリーも作画も本当によく練って作られていて見ごたえのあるアニメですので是非ご覧いただいて、麒麟についてチェックしてみてください!
ファンタスティックビースト3の麒麟の持つ力
とはいってもファンタビの麒麟には、十二国記の麒麟とは違う部分があります。それは未来を見通せる力が備わっている事です。それこそはオリジナルの設定と言えるでしょう。
グリンデルバルドがキリンを手に入れたのに殺した理由
この力を求めてグリンデルバルドはクリーデンス達に命じて、生まれたばかりの麒麟を無理やり奪い去りました。子供が狙われたという事は未来を見る力は子供にしかないのでしょう。
そして、麒麟の見た未来を可視化するためには「血」が必要でした。グリンデルバルドは躊躇する事なく、残酷に麒麟の喉を裂き、血だまりを作ったのです。
しかし、血だまりに映ったのはダンブルドアの姿でした。自分が映し出されると信じていたのでしょうか?次期指導者に選ばれるのが自分ではないと知ったグリンデルバルドがとった次の手は…。
絶対にキリンを跪かせられないことを知ったグリンデルバルドは、殺したキリンを操って茶番劇を演出する必要がありました。
ハリー・ポッターの世界観では「死者を呼び戻す呪文はない」と断言されていますので、生き返らせることはできません。グリンデルバルドは殺した麒麟の死体に生きているように見させ、選挙の場で麒麟を自分の前にひざまずかせる、という意のままに操る呪文魔法をかけました。
しかし、その呪文をかけた時に麒麟が見せたビジョンには、もう一頭の麒麟が映っていました。麒麟が双子だったこと、ニュートに保護されている事を知ったグリンデルバルドはなんとしてでも、その麒麟を始末するようカバンを狙わせます。
カバンを破壊し、選挙で選ばれ完全に場を掌握したと思い込んでいたグリンデルバルドの前にニュートが登場、そしてニュートのカバンから、もう一頭の麒麟が顔を出しました。
その麒麟は殺された麒麟が予見していた通り、ダンブルドアをえらびました。形勢逆転です。
ファンタスティックビースト3カバンの秘密を解明!
もう一つの注目点は「もう一頭の麒麟はどうやってグリンデルバルド側から隠されたのか?」という事。
次期指導者選びの選挙が行われる時まで、麒麟を守らななくてはなりません。
しかし、グリンデルバルドは未来を見る力を持っているのでダンブルドア側の動きはバレバレです。
そこで、ダンブルドアはこの計画をグリンデルバルドが気にも留めないであろう影の薄い人物に託したのです。それはニュートの助手のバンディ。
バンディとおとりカバン作戦
バンディはダンブルドアから託された秘密の指令を受けてニュートのカバンを持ち去ります。不安の表情のニュートに「誰も全ては知らない」と秘密めいた言葉を残し街のカバン店に行き、同じカバンをいくつか注文します。おとりカバン作戦ですね。
ホグワーツの「必要の部屋」に集まったニュート、テセウス、ラリー、バンディ、ダンブルドア、ジェイコブの前に置かれた5つのカバン。そのうちの一つは本物です。
まず最初にジェイコブがカバンを選びましたが、ダンブルドアが「それはダメ」みたいな合図を送ります。
ここでニュートはジェイコブが選ぼうとしたカバンが本物だと思いました。これこそが、ダンブルドアの作戦です「敵を欺くにはまず味方から。」
ジェイコブは、空気を察してその隣のカバンを持ってダンブルドアと一緒にポートキーへ。
ニュートは自分こそが本物を持つべき、と考えたのかそれとも無意識にか、ジェイコブが最初に選んだカバンを本物だと思い込みそれを手に取りました。テセウスとラリーもそれぞれカバンを選んで必要の部屋を後にしました。残った一つを持ってバンディも出発します。
先に出発したダンブルドアとジェイコブですが、ダンブルドアはカバンをジェイコブに持たせて別行動をとります。不安がるジェイコブにそのカバンは空なので、安心しろと言いました。
という事は、用意したバンディはもちろん、ダンブルドアもどのカバンは本物か、やはり知っていたことになります。テセウスとラリーも知っていたと考える方がしっくりきます。
だまされたのは誰か?
この作戦の目的は
*ニュートが自分が選んだカバンが本物だと思い込む事。
*バンディが持っている本物のカバンを最終局面でニュートに渡す事
の二つです。
バンディがカバンを注文した時、「半ダースくらい」と言っただけで、明確な数は言いませんでした。という事は、グリンデルバルドはおとりのカバンがあるとしても数までは把握できていなかった、と推察されます。
グリンデルバルドはクイニーの想い人であるマグルのジェイコブ、イギリス闇祓い局長のテセウス・スキャマンダー、教師のラリー・ヒックスについては注意していたでしょうから、彼らが持っているカバンも当然狙います。そしてニュートのカバンも奪い、破壊させました。
しかしバンディについては油断していた?
カバンをすべて破壊したと安心したグリンデルバルドは死んだ麒麟を使って選挙に勝利します。ニュートは自分のカバンが本物と思い込んでいましたから、グリンデルバルドが勝利した後もなお必死で抵抗します。
そのニュートの前に、誰も気に留めていなかったバンディが地元の女性に扮して現れました。「言ったでしょう、誰も全てを知らない」と衣装の中に隠していたカバンをニュートに渡しました。
これこそが本物のカバンでした。カバンを開けると中から可愛い麒麟が姿を現しました。これがおとりカバン作戦、大成功!!!の経緯でした。
ファンタスティックビースト3の 麒麟は十二国記の麒麟がモデル?カバンの秘密を解明!のまとめ
この記事では
ファンタスティックビースト3の麒麟は十二国記の麒麟がモデル?
ファンタスティックビースト3での麒麟が気になる件
ファンタスティックビースト3カバンの秘密の解明!
以上の事について調べた事をまとめました。
ファンタスティックビースト3での麒麟が「十二国記」の麒麟と同じような設定で使われていた事が注目を集めている事に着目しました。同じ点、違う点、またグリンデルバルドを出し抜くことに成功した「おとりカバン作戦」について知りたい方はぜひお読みください。
また、ファンタスティックビースト3における大きなテーマであるダンブルドアの秘密、若かりし頃に愛し合ったグリンデルバルドとの間で交わした「血の誓い」についての詳細を知りたい方はこちらをどうぞ!
ファンタスティックビーストシリーズの登場人物相関図をご覧になりたい方はこちらをどうぞ!
最後までお付き合いくださってありがとうございました。〈Pinoko編集局〉
コメント