どうする家康が面白い!歴史ファンタジーに振り切った脚本家・古沢良太が描く新しい家康

どうする家康

「どうする家康」がつまらない、脚本ひどい、面白くない、下手くそ、めちゃくちゃ、などと評価が低く、挙句に「#反省会」が立ち上がるほど。大河ドラマファンからしたら、今のところ嘆かわしい結果になっています。ですが、低評価ばかりではありません!!!面白い!と言う声もたくさん上がっています。そこで、どういう点が面白い!と言われているのかをまとめてみました。見逃し配信はこちらから→ドラマ観るなら<U-NEXT>

この記事でわかる事
どうする家康は何が面白い?面白さを徹底的に深掘り!
どうする家康、歴史ファンタジーとしての大河ドラマ
どうする家康の脚本家・古沢良太が描く新しい家康



どうする家康が面白い!

それでは早速「どうする家康」のどんな所が面白いのか分析していきましょう。

どうする家康の新しい家康像って?

狸のイメージがあった徳川家康。某映画レジェンド&バタフライでは斎藤工さんすら誰だかわからないほどのふん装で家康を演じています。

一般的に「家康」といったらこんなイメージなのでしょう。

なので、「どうする家康」の松本潤さん演じる家康が特異なものとして見られてしまうのはしょうがないのかも。固定観念はなかなか覆せません。


しかし、最近の研究でそのイメージは見直されつつあります。若い頃は感情的な人で、感情的になる家康を優秀な家臣が上手く抑えてたとか。「どうする家康」では「江戸幕府を開いた徳川家康」と言う大物イメージだけでなく、ジタバタしたりおろおろしたり、と人間味にあふれる面にフォーカスして描かれています。

今川家では幼少期から青年期にいたるまでつらい人質時代を過ごしたというイメージで伝えられていますが、実際には今川義元に気に入られていたようです。

織田信長の人質時代は謎で、はっきりとした記録は残っていません。そのため今回のドラマの信長と家康の絡みは脚色の部分が多く、BL(ボーイズラヴ)っぽいなどの感想がありましたが、その辺りは現代のジェンダーフリーやジェンダーレスへの配慮もあったかもしれませんね。

まだまだこれからだけど、面白い家康の描き方でありこれがまた松本潤さんの雰囲気と合っている!や天下統一した家康がなんとも頼りない感じで、どうしよう!?ってなってるところがなんか人間味があって面白い。など制作側の狙い通りの評価も現れています。

松本潤さんは、いじめ甲斐のある主人公で面白い!子供っぽい部分があって、ちゃんと大人になるのか見守らなくては!

もしかしたら古美門研介(こみかどけんすけ/ドラマ”リーガルハイ”に登場する人格破綻者の弁護士)みたいになったら面白いのに!という変化球もありました。

「こんな家康だったら面白い!」と言う、視聴者側からの願望をみていると、「今回の家康、面白い!または、面白くなる!」と期待している人達は、これまでの固定観念に縛られたド直球の家康が見たいのではなくて、これまで誰も演じてこなかった家康を見たがっている人達だという事がわかりました。

どうする家康注目のキャスト

家康以外のキャストについても面白ポイントをまとめました。

今川義元

野村萬斎さんが演じる「今川義元」が1話目で殺されます。もう少し観たかったなあと思っていたら、死んでからも登場が多くて嬉しいです。

織田信長

岡田准一さん演じる織田信長が異色すぎますね。演じているというよりも普通に松本潤さんをいじめて楽しんでいる、と言った感じ。その辺で勘弁してあげて~と思いました。

そしてゾクッとする危険さも伝わってきます。「おんな城主 直虎」の時の市川海老蔵さんが演じたの魔王・信長の怖さとはまた別の、狙われたら瞬殺されそうな切れ味を感じます。サイコパスチックですね。

そしてお父さんの織田信秀役が藤岡弘さんという面白さ!

本多忠勝

昨年の「鎌倉殿の13人」でできた「脱衣枠」いわゆる脱ぎ担当は三浦義村役の山本耕史さんだったそうですが、今年は豪傑本多忠勝を演じる山田裕貴さんが「脱ぎ担当」なのだそうです(笑)まさかの上半身裸で黙々と自身の槍を手入れする平八郎の姿が眩しかったですね。

「急に健康肉体美をさらされて動揺&よく見てなかったから、また披露の場を設けて」と今後も肉体美を披露してほしいという声が多く寄せられたのだとか。

鳥居忠吉

イッセー尾形さんの鳥居忠吉役が怪演過ぎてキモ面白いです。
最初は何を言ってるかわからなさすぎでしたが、一度死にかけてから滑舌が良くなったように感じるのは私だけでしょうか(笑)

武田信玄

阿部寛さんは武田信玄とシンクロしていて想像以上に入道でした!テルマエから来た救世主!家康のなすことすべてを先読みし、赤子の手をひねるようにたたき潰す。家康にとって生ける教科書のような人物です。


これがメイクではなくガチの坊主だったら更にすごかったけども。。。

どうする家康は最高の歴史ファンタジー

評価を調査していて、よく見る言葉が「どうする家康は歴史ファンタジー」と言う感想です。
なるほど、歴史ファンタジー、うんなんだかしっくりきますね。

何がファンタジーかって登場人物の描き方がファンタジー!
優勝は岡田准一さんの「織田信長」、もちろん松本潤さんの「家康」やムロツヨシさんの木下藤吉郎もサイコパスっぽくて不気味で面白い!と言う感想がありました。

とにかく、歴史ファンタジーへ振り切ってるのがいいと思います。
史実に基づくと、お市の元康への恋心のくだりは当時のお市は2歳か、もしくは生まれてもいないという事だそうで苦笑って感じでした。

戦国の世はそれ自体がエンタメです、歴史好きには不評のようですが個人的には楽しんでます。

 

他には、原作漫画を映像化したようなテイストが面白くて癖になるという声もありました。岡田准一さん演じる織田信長が馬に乗っている地獄のような絵面や怖いカラスとか…。

以上のように、これまでの大河ドラマとは違ったテイストで描かれている「どうする家康」は歴史ファンタジーとしてとらえて見ると面白い作品です。

ジャニーズを起用している事やCGの使い方、時代考証を深く追求していなさそうなところなど、ターゲットにしている年齢層をこれまでの視聴者から下げようとしている意図が感じられます。



どうする家康の脚本家古沢良太の描いた新しい家康

「どうする家康」の脚本を手掛けたのは古沢良太さんです。これまで「ALWAYS 三丁目の夕日」「リーガル・ハイ」「デート〜恋とはどんなものかしら〜」「コンフィデンスマンJP」など多くの話題作を書かれてきました。

脚本家古沢良太の大河挑戦

古沢良太さんは今回、大河デビューを果たした訳ですが、オファーがあったのは3年前、それからリサーチなどして書き始めたのは1年以上前から。

脚本の執筆にあたって制作側からは「直近の作品とかぶらない戦国時代を扱えるタイミングなので好きな武将や描きたい歴史上の人物を書いてください」という事で「家康」を選んだのだそうです。

長い時間をかけ準備してきたものを世に放つのは、時限爆弾が爆発する感じでワクワクしています。で恵まれた環境で書かせてもらっているのを実感しています。

戦国時代の面白さは、常に死と隣り合わせでハラハラドキドキのサバイバル、生きるか死ぬかの究極の選択を迫られること。ですが、世界情勢を見た時にウクライナ戦争を意識しない訳にはいかったでしょうね。

街で爆弾が落ちたり、地下シェルターで避難している人々の姿を毎日のようにニュースやSNSで身近に感じる事ができる今、戦国時代を従来のようには扱えないという部分もあったのだそうです。

脚本家古沢良太の新しい家康像

世界情勢を考慮したうえで描かれた古沢良太さんの家康像は決して強い家康ではありません。

必死に悩み、もがき、半ベソをかきながら、信長や秀吉をはじめとするモンスターたちに食らいつき、命からがら乱世を生き延びていった。そんな誰もが共感しうる現代的なヒーロー

カッコ悪く、ぶざまで頼りない、ダサい。けど、等身大の家康。

まるで演じている松本潤さんそのままのような気がします。個人的には松本潤さんをカッコいい俳優さんだとは思っていなくて、「花より団子」の道明寺司を演じた時のイケてない感じが思い起こされます。

しかし、カッコよさより「人間臭さ」が芝居がかっていなくていい!その味が「どうする家康」でも生かされていて、古沢良太さんが描いた家康にぴったりだと思います。

松本潤さんが松本潤さんのままやり通してくれたら一番いいなと思っているんです。多くの役者が演じて出来上がってきた家康像に囚われることなく、とにかく徳川家康と松本潤の化学反応が見たい。あとはもう、書いてあることを好き勝手にやってほしい

「家康」とはこうである。という固定概念を取っ払った新しい家康を私たちは今見ているのです。

どうする家康が面白い!歴史ファンタジーに振り切った脚本家・古沢良太が描く新しい家康のまとめ

面白くないと不評の「どうする家康」ですが、そんなことないよ、面白いよ!と言う意見を参考に面白ポイントを調査してまとめました。

ここまで調べたことから、「どうする家康」は面白い!、あるいは「これからは面白くなる!」と思っている人達は固定概念に縛られることなく、歴史ファンタジーとして見ていたりなど、自由な発想で「これはこれでアリ。」程度にとらえているのかなと思います。

逆に、こんな家康はありえない、歴史に対する冒涜だ!(そこまでは思っていないかもしれないけど)と思っているにもかかわらず、1つの話題作りとして、またどんなにひどい家康なのかを確認するために見るというパターンもあると思います。そして、「あれ、ひどかったよね~」「そうそう、ありえないわ~」とディスったり、検証したり。

ああでもない、こうでもない、と議論するのが、大河ドラマの面白さの一つとも言えますね。あくまでも「ドラマ」であることを前提で観るのがよさそうです。大河ドラマから実際の歴史に興味を持って、本格的な歴史書を読んだり、ロケ地を訪れるというのも、楽しみ方の1つでもあると思います。
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こちらの記事では「どうする家康」の評価が低い理由を脚本や演出の観点で深堀り考察しています。どういう理由で低いのか気になる方は是非お読みください。

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最後までお付き合いくださってありがとうございました。〈Pinoko編集局〉



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