ダウントンアビーメアリーは嫌いでもモテる理由と素顔、結婚と再婚

ダウントン・アビー

こんにちは ぴのこです。

海外ドラマ「ダウントン・アビー」は、全欧米で大ヒットし2011年ゴールデングローブ賞(ミニドラマシリーズ部門)を受賞したイギリスの貴族の生活を描いた歴史ドラマです。
時代は第一次世界大戦開始直前のタイタニック号が沈没したところから始まります。

ドラマシリーズはシーズン1からファイナルシーズンまでの全6シーズンからなります。
貴族と使用人の生活の様子、ファッションにおいてすべてが興味深く、また美しく描かれ
見どころ満載で大人気ドラマとなりました。

「映画ダウントンアビー」ではダウントンに王室ご一家がお越しになる、というストーリー。
王室付きの召使いたちとダウントンのスタッフたちとの職場争奪戦とでも言いましょうか、そこが見どころでした。

また現在、劇場公開中の「ダウントンアビー 新たなる時代へ」では時代の移り変わりと共に社会や人々の生活の変化などが描かれています。
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今回注目したのはメインキャストの一人、メアリー・クローリー。
ダウントンアビーの領主ロバート・クローリー(グランサム伯爵)とコーラ・クローリーの間に生まれた3姉妹の長女、とても興味深い登場人物です。
性格が悪くて意地悪、と嫌われキャラのメアリーの独特で強烈な個性と魅力をまとめてみました。

ダウントンアビーのメアリーは嫌い

グランサム伯爵の長女メアリーがなぜ嫌われているのかを語る前に
伯爵家の長女として生まれたことの意味、その立場や課された義務などについて触れておこうと思います。

メアリー・クローリーの決められた運命

時代はタイタニック号沈没事故が起こった1912年の頃です。
この時代の法律では相続権は男系(父系)男子一人のみに与えられる「限嗣相続制(げんしそうぞくせい)」が定められいました。

グランサム伯爵ロバート・クローリーには男児がいませんので、ロバートの後継者は従兄弟のジェームスです。
ロバートの娘たちは爵位も財産も継ぐことはできなかったので、ジェームスの一人息子パトリックと長女メアリーを結婚させて、爵位と財産を子孫が継承する、という筋書きになっていました。

ここまでで分かるのは、メアリーの肩には「グランサム伯爵家を継承する」という大きな大きな義務が圧し掛かっているという事です。

クローリー家には男子が望めないと分かった時点でメアリーにかかる義務や責任の教えられながら育てられてのでしょう。次女イーディスや末娘シビルとは違い、厳しく育てられて責任感を強く植え付けらた事が想像できます。そうでなかったとしても、自分で感じ取っていたのかもしれませんね。強くあらねばならないと。

「愛し合って結婚する」なんて事はメアリーの世界ではありえない事。伯爵家の存続の為だけに存在する。そんな運命がメアリーを氷のように冷たく硬い人格にしてしまったのです…。

そんな中、婚約者パトリックがタイタニック号沈没事故で亡くなります。メアリーの運命も荒れる海へ投げ出されました。そして新たな相続人、中流階級出身で遠縁の青年弁護士マシュー・クローリーと結婚するしかなくなるのです。

頭もよく決断力も判断力もあり、伯爵家を継ぐ素質を誰よりも持っている強いメアリー。
せめて、それらを隠せるふわっとした柔らかさがあればよさそうなものですが、柔軟さは持ち合わせていませんでした。
妹たちのように自由に自分の人生を選べないメアリーを可哀そうに思えてしまうのです。

メアリーを嫌いな理由

女性から見て「強い」女性は嫌われがちなところがあります。強さにもいろいろありますが。

メアリーのように地位もお金もあってスタイルも良くて美人、だけど奥ゆかしさはない、控えめでもない、弱い者への配慮もなさそうな女はまず嫌われます。高慢で高飛車な性悪女、なんて言われています。
あなたの周りにそんな人はいませんか~~???

自分より劣る存在はとことんバカにします。ここでは特に妹のイーディスに対してのあたりが強い。出る杭は叩き込む!!!ぐらいの勢いでイーディスを打ちのめします。

イーディスがストララン卿といい感じになり、プロポーズしそうになるとストララン卿に嘘を吹き込んでプロポーズをさせないようにしました。卿は最初メアリーに興味を示していたので、焼きもちですね。

そして、世界中の全女性を敵に回したあの言動も許しがたいです。
それは、イーディスの彼バーディが侯爵を受け継いだことで、イーディスが自分より身分が上の侯爵夫人になる事に嫉妬し、バーディに亡くなった元の彼との子供マリゴールドの存在を暴露してしまうのです。

このシーンのメアリーの顔を見ていると、こいつ絶対言うわ、と思いましたが案の定でした。やりおるわ~、この女って感じ。

まあ、これはイーディスにも責任はあります、最初に正直に打ち明けるべきでした。この事で一旦破談になりますが、イーディスとバーディは後にはめでたく結ばれます。

自分の地位を脅かす存在には特に攻撃的です。
婚約者パトリックがタイタニック号沈没事故で亡くなったあと、新たな婚約者マシュー・クローリーが現れます。マシューが、伯爵もしくは侯爵であればメアリーの基準に合格するのでしょうが、中流階級の出身で働いている一般人です。 自分より身分の低い者が婚約者、という事に耐えれないでしょう。

マシュー自身も自分が伯爵家の相続人になった事に躊躇していますが、それよりもなんと気位の高いメアリーにもうんざり、といった感じです。

メアリーの素顔

この様に、気位が高く高慢なメアリーですが、見方を変えると単純で分かりやすい性格なのがわかります。人を攻撃するのも自分が傷つきたくないから。精一杯の虚勢を張って自分を守っているように見えます。
良くも悪くも一生懸命なのです。ある意味不器用とも言えます。召使たちに対する態度は親切ですし、問題にも親身になって対処しています。

印象的だったエピソードに、メアリーは領地の運営に携わるようになり、豚を飼う事になりました。農業の指南ブレイク氏と連れ立って運ばれてきた豚を見に行きますが、水桶が空になっていて豚たちが脱水症状で死にそうになっています。

綺麗なドレスを泥だらけにしながらバケツで何度も水を運ぶメアリー、ぬかるみで足を滑らせて転び泥まみれになります。一生懸命な姿が印象的でした。豚を救い、疲労困憊となりながらも充実した時間を過ごすのです。

そしてあろうことか、その後にキッチンでスクランブルエッグを作ってブレイク氏にふるまいます。
後にも先にも、貴族の皆さんが料理をしたのを見たのはこの一回だけだったような・・・
貴重なシーンをメアリーがやってのけました。

また、映画ダウントンアビーでは王室ご一家がダウントンにお泊りになりパレードが行われることになりました。来客用に届いた大量の椅子をダウントンの庭に並べる作業を、土砂降りの雨の中率先して指揮をとりずぶ濡れになりながら椅子を並べるメアリー。

おばあさまのバイオレットから「メアリーならハンマーがなくても歯でテントを張れるわよ。」なんて言われながらもやり遂げました!
男性的な決断力や度胸、指導力などが備わっていて頼もしく感じられるエピソードです。

ダウントンアビーのメアリーがモテる理由

メアリーのような女性はモテる? はい、モテます!
自分に自信があって優秀なデキる男ほどメアリーみたいな強くて判断力、決断力がある賢いタイプを好きになると思われます。

心底男性的なカーソンが彼女を高く評価するのも必至で、どこかでカーソンと似た者同士なのかもしれない。できる男たちはメアリーみたいな女性と生涯にわたって意見をぶつけ合ったり、主張を戦わせたりして、信頼関係を築いていきたいと思うものですし、自分の全力をぶつけても潰れない女じゃないとそういう男たちの相手は務まらないのではないでしょうか

イケメンで スポーツ万能、頭も良い自信家の男性たちに大人気のメアリー。媚びない所も妥協しない所も魅力ですね。

以下は求婚者の面々!
マシュー・クローリー(グランサム伯爵の相続人)
一度目の結婚相手になります。

イブリン・ネイピア(ブランクサム子爵の後継ぎ)
この人とは印象が薄い…。

ケマル・パムーク(オスマン帝国の外交官)
彼との出来心はメアリーの黒歴史として残りますが、笑っちゃいましたね、腹上死だなんて。ダウントン史上、最高最悪のとんでもエピソードでした。

トニー・ギリンガム(幼馴染の貴族の子息)
この方は個人的に嫌い。イケメンでもないし、なぜメアリーが魅かれたのか解りません。しつこかったしね。

ヘンリー・タルボット(カーレーサー)
彼とは身分違いがネックになっていましたが、身分よりも愛を選んだメアリー!

ダウントンアビーメアリーの結婚と再婚

メアリーとの結婚は伯爵を継ぐことである、という事を差し引いてもメアリーには次々と求婚者が現れましたね。

メアリーの結婚

婚約者パトリックが亡くなったあと、次の候補に挙がったマシュー・クローリーとはお互いに反発し合い結婚どころではありませんでした。そのうちに戦争が勃発し出征します。

その後、オスマン帝国の外交官パムークとの大スキャンダルが!!!

その後、パムークとのスキャンダルをイーディスの仕業でリチャード・カーライル卿に握られたメアリーは家名を守るためにカーライル卿を結婚相手に選びます。

出征から帰ったマシューは二人の結婚を受け入れられず、カーライル卿と殴り合いの喧嘩になります。メアリーはカーライル卿と別れ、パムークとのスキャンダルをマシューに打ち明けました。
マシューは全てを受け入れてメアリーにプロポーズします。

そしてやっと、やっと、二人は結婚!!!
ここまで長かったですね~、ものすごく遠回りして辿り着いた幸せでした。

しかし、幸せにも終わりが訪れます。
メアリーに子供ができ、出産して生まれたばかりの息子に会った後、車での事故で亡くなってしまうのです。切なくて悲しいダウントン中が暗く沈み込んだ出来事でした。

こんな展開、やめて欲しかった…。と脚本に文句を言っても始まりませんが、本当に悲しかったですね。せっかく生まれた息子にも愛情を注ぐ気力がなくなるほどメアリーは打ちひしがれました。

 

メアリーの再婚

いつまでも沈み込んでいるメアリーを救ったのは亡きシビル(三女)の夫、ブランソンです。
領地の経営を手伝わせ、外に連れ出し少しずつ傷が癒されていくのでした。

その後、幼馴染のトニー・ギリンガムと再開し、恋愛に発展はしたものの結婚するまでには至らず別れる事になります。よかった!ギリンガムは個人的に嫌いなタイプ、なぜメアリーが「婚前お試し旅行」などしてあんな風に相手をしたのか理解できません。

ブランソンと一緒にロンドンに行った際、以前の求婚者イブリン・ネイピアの友人ヘンリー・タルボットに会います。彼は自動車レースのレーサーです。 ヘンリーはメアリーを愛するようになり、求婚しますがなかなか受け入れないメアリー。ヘンリーがマシューのように自動車事故で死ぬことを恐れてもおり、その一方、ヘンリーを愛していることも認めます。そしてついに結婚を受け入れたのでした。

ダウントンアビーメアリーは嫌いでもモテる理由と素顔、結婚と再婚 考察

シーズンが進むにつれてメアリーも成長します。夫マシューがなくなった事、領地の管理、ダウントンの存続に頭を悩ませたり、豚の水やりをしたり、いろいろな事を経験して「明晰な頭脳」に「人間らしさ」が加わりました。

最終シーズンではイーディスとメアリーの姉妹の絆が見えました。メアリーは自分が幸せをつかんだことで、イーディスにも幸せになって欲しいと、一度は壊れたバーディ侯爵との間をつなぐ橋渡しをしました。自分が満ち足りていたら周りにも優しくなれるものです。

これまではダウントンを継承していくという事を1番に考え、自分が本当にやりたい事は何か?を考える思考回路すら持っていなかったようなメアリーですが、何よりも誰よりも自分の幸せを一番に考え、自分の人生を豊かなものにしていく事で回りも豊かになる、という事に気が付いたのではないでしょうか?

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